みなさんその名をご存知かと思いますが、日本最速・・いえ世界最速のストレートを投げるソフトボール女子日本代表の上野由岐子選手です。現在は投手ではなく打者としてオリンピックを目指していますが、6年前には121キロという記録を出しました。野球をやられている方は121キロのスピードがどれほどのものかお分かりでしょうし、実際に試合では打っているストレートだと思います。しかし、バッテリー間の距離が短いソフトボールでは121キロという速さはとんでもなく速く「感じる」速度であり、野球の球速へ当てはめるとしたら160~170キロのストレートになります。これほどの球を打てる打者って凄いと思います。
121キロってどんな感じ?
バッティングセンターで120キロの球に挑戦してみても打てます。確かに速いボールではありますが、ちゃんと目で追えますし当てることは出来ます。これがソフトボールだと全く違うボールになるのです。以前、日本代表選手だった方の球を相手に打席に立たせてもらう機会がありました。手も足も出ないとはこういうことを言うのだろうなと思います。一応、私も経験者なのですが、投手の手からボールが離れる瞬間から先が見えませんし、ボールを追いきれません。タイミングを取ろうにもどうすることも出来ません。あれで、自分に向かってきたらまず避けられませんね。本当に痛いデッドボールになると思います。
打てる打者はいないのか?
当然います。もし本当に存在しないのなら、一生負け知らずのピッチャーになるでしょう。しかし、どのピッチャーも負けることがあるということは少なからず打たれてはいるということですね。でも、どうすれば打てるのでしょう?反応速度、ヘッドスピード、動体視力と必要となるスキルのレベルが高すぎですね。男子と女子ではバッテリー間の距離が少し違いますが、上野選手を「相手」として考えた場合、121キロのボールがキャッチャーのミットにおさまるまでの時間は約0.3秒です。試しにストップウォッチで0.3秒を試してみてください。何ができるの?って思っちゃいますね。この0.3秒の間に反応、バットスイング、動体視力を駆使できる打者が打てる打者なんですね。。そんな簡単に言ってしまうと失礼なのですが。
打てるようになれるのか?
人間の反応速度といわれるものが大体0.1~0.2秒ほどです。この時点では0.3秒を上回っています。しかし反応したらバットを振らなければ何も始まりませんし、ヘッドスピードが速くなくてはいけません。プロ野球選手だとイチローが150キロほどだったと思いますが、以前日本球界に在籍していたブランコという選手に至っては158キロ出ていました。一般人だとどれくらいなのでしょうか?中学校の野球部にいいバッターがいて、その選手が140キロでしたので140キロで考えてみましょう。140キロならばこれまた球速を上回っていますね。つまり、ひとつひとつの動きだけで考えたらその条件を満たしている打者は打てるということになります。なんだか簡単に打てるような気がしてきました。。
さいごに
ソフトボールで121キロの球なら打て・・ません!そんな簡単なものじゃありませんよね。確かに反応速度やヘッドスピードで勝っていても、どのコースにくるか分かりませんもんね。常に寸分狂わずど真ん中にだけ来るのなら、タイミングよく振れば打てると思います。しかし、高低内外と来るボールを目で追って打つなんて到底無理だと思います。ピッチャーが投げる瞬間に打ちに行って、スイングしながらコースを見る?ってな感じじゃなきゃ打てないような気がします。私のような素人に毛が生えたようなレベルの者が言うのも失礼な話なのは承知していますが、実際に打席に立ってみてこの球を打つにはどうすりゃいいんだ?と考えてみた勝手な私見ですのであしからず。
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