お正月に、門松を門に飾る家庭は少数となっているかもしれませんが、百貨店や店舗ではまだまだ見かけます。そもそも、門松の意味とは何でしょうか。
門松とは
門松とは、お正月に、門の前に飾る松や竹の飾りを言い、松飾りとも言います。植物の木は、昔から神様が宿ると考えられていました。特に松は、冬でも枯れない常緑樹なので、おめでたい木と見なされているのです。
そのため、お正月にやってくる年神(としがみ)様を家に迎えるための依り代(よりしろ)に使われるようになったのです。
松竹梅
門松は、中央に三本の竹があるものが多いのですが、本来は松がメインなのです。竹の切り方は、斜めにそぎ切りした「そぎ」という切り方が多いのですが、水平に切った「寸胴(ずんどう)」という切り方もあります。 「そぎ」は、徳川家康が、宿敵の武田信玄に対するライバル心をこめて始めたと言われています。
地域差
関東では、三本の竹の根元に短い松を配置し、土台をわらで巻いた門松が多いようです。門松にしめ縄を飾っているのもよく見かけます。関西では、竹は同様ですが、根元に紅白の葉牡丹を配置し、松の枝を横や後ろに配置し、土台は竹で巻いている門松が多くなります。さらに、梅や南天、笹などが加えられることもあります。
現在の門松
現在では、門松を飾れるような大きな一軒家も減り、マンション暮らしの人も増えました。しかし、スーパーや100円均一ショップなどでは、ミニチュアの門松の置物が販売され、人気となっています。100~500円のお手頃な価格でも、きちんと松竹梅や水引、扇子などの飾りも凝っているのです。
店舗の門松
百貨店などの店舗では、元旦ではなく、年末のクリスマス以降に飾ることが多いようです。中央の竹も、保安上の理由で、削ぎ切りにした後、さらに水平に切ったりして、鋭利な部分を除く配慮がなされていることがあります。
さいごに
日本の生活習慣も、昔と比較するとかなり異なりました。しかし、「お正月」という「ハレ」の日に対する特別な意識は残っているようです。そのため、例えマンション暮らしで門松を飾るスペースがなくても、門松の置物を購入したり、百貨店の門松を眺めてお正月気分を味わったりするのかもしれません。
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