ペットとして、ハムスターを飼ったことの
ある人は多いと思います。
ハムスターの外見やしぐさはかわいいですが、
飼い主になつくという点では、今一つです。
最近、ハムスターより大きなげっ歯類のラット
(ファンシーラット)の人気が出始めています。
日本ではまだまだ知られていませんが、
とても頭が良くて人懐っこいのです。
ラットとは?
日本でラットと呼ばれるのは、実験動物の
ラットと、ペットショップで販売されている
「ファンシーラット」のことです。
いずれも同じ種類で、ドブネズミの改良種です。
「ドブネズミ」という名前や、
長い尻尾が苦手な人が多いかもしれません。
しかし、ペット用のラットは、毛色も白や
ハスキー柄など色々あり、特に子供は尻尾も
ピンク色で、とてもかわいいのです。
頭が良い
ラットは、実験動物として、学習能力や
行動学の研究に使われるぐらい、頭が良いのです。
すぐに飼い主や世話をしてくれる人を記憶し、
毎日の世話の手順や時間も覚えます。
海外ではメジャーなペットで、
ラットの芸の大会も開催され、犬のような芸
(ジグザグ走や平均台、ジャンプして輪くぐり
など)を披露してくれます。
人懐っこい
ラットは、とても人懐っこく、なでてあげると、
嬉しそうに目を細めたり、歯ぎしり(げっ歯類は、
嬉しい時も歯ぎしりをする)をしたり、
小鳥のようにピーピー鳴いたりします。
掃除や世話をしていても、
人間の手にすり寄って、なでなでを催促します。
さびしがり屋のラットは、一日世話を
しなかっただけで、餌も食べずに、体重が
減ってしまうぐらいです。
焼きもち
他のラットをかまっていると、焼きもちを焼きます。
例えば、一匹のラットをなでていると、
他のラットが間に割り込んできます。
割り込まれたラットも、小さな手で相手を
押しのけて、撫でてもらうのを催促します。
やさしい
犬や猫など、他のペットは、焼きもちを焼くときに、
吠えたり喧嘩になったりしますが、
ラットの焼きもちは、静かに押し合いへし合い
するだけで、やさしいのです。
複数でいると、他のラットの具合が悪いと
心配しますし、人間に対しても、
めったに噛みつくことはありません。
逆に、お腹を見せて甘えたり、
やさしく指を甘噛みしたり、
ペロペロなめてきたりします。
仲良し
ハムスターなどは、特にオス同士は
殺し合いに発展するので、
単独で飼育するのが基本です。
しかし、ラットは社会性が高く、オスでも、
兄弟や子供の時から飼育すると、複数のラットを
同じケージで飼育することができます。
仲間同士毛づくろいをしたり、
だんごになって寝ていたり、とても仲良しです。
仲間を助ける
最近の研究で、ほとんどのラットは、
罠にかかった他のラットを助ける行動を
とることが報告されています。
例え赤の他人のラットであっても、助けてあげるのです。
また、好きな餌があっても、先に餌を食べて
独り占めするのではなく、先に仲間を助けて、
その後で、その助けた仲間と一緒に餌を分けて食べるのです。
面白い
体重が増えすぎて、おやつのジャーキーを
しばらく制限し、久しぶりにあげると、
大喜びをします。
細い口にジャーキーを二本くわえて、
ひとしきり、喜びの踊り(?)のような動きをし、
その儀式が終わってから、一本ずつ食べるラットもいます。
他のラットは、錯乱して、ジャーキーを咥えたまま
フラフラとさまよって、突然オガクズを掘ったり、
普段は登らないトンネルに登ろうとして、
落ちてひっくり返るのもいました。
唯一の欠点
唯一とも言える欠点は、寿命の短さです。
多くのラットは、2~3歳までしか生きず、
2歳になる前に病死するラットも少なくありません。
ラットにはまった人は、ペットロスになったり、
すぐに次のラットをお迎えしたりするぐらいです。
最後に
このように、ハムスターほどは
かわいい外見ではありませんが、ラットはとても賢く、
やさしく、かわいく、そして面白いのです。
ペットとして、寿命の短さを除けば、
理想的なパートナーとなります。
人間とも仲良くなれますし、仲間同士も仲良しなのです。
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