生きていく上で、多くの他人と付き合う必要があります。
その中に、「なぜこの人は平然とうそをついて、他人を困らせて傷つけて平気なのだろう?」と思う人はいませんか?
脳の病気などが原因で、良心を持たないと考えられている人がいるのです。
反社会性人格障害
良心がない状態を、反社会性人格障害、またはサイコパスともいいます。
普通は、多かれ少なかれ良心を持つのですが、人口の数%の割合で、良心を持たない人がいると報告されています。
その原因は、家庭環境などではなく、多くは遺伝的に、脳の病気(脳の扁桃体の先天的な異常)であると考えられています。
悪人との違い
反社会的というと、いわゆる悪人や犯罪者を思い浮かべるかもしれません。
しかし、悪人であっても、家族や友人には優しいとか、良心が全くないわけではないのです。
良心の使い方が不適切であったり、発揮する場面が少ないというだけで、更生の可能性はあるのです。
しかし、反社会性人格障害では、その良心そのものが、欠如しているのです。
特徴
アメリカの診断マニュアルでは、反社会性人格障害の特徴として、
「社会のルールを守らない」
「人と物の区別がつかず、同じように考えて他人を支配する」
「他の人を傷つけたり、虐待したり、盗んだりしても、良心の呵責を感じない」
「一貫して無責任」
などが挙げられています。
厄介な点
厄介なことに、反社会性人格障害の人は、良心など持っていないのに、持っている演技をするのです。
また、自分のシナリオ通りに他人を陥れることに快感を感じ、そのために自分が善人であるフリや、反省しているフリをするのです。
自己愛性人格障害
反社会性人格障害と同様に、他人を利用して不幸にする人格障害として、自己愛性人格障害があります。
こちらは、極めてナルシストで、自分にしか愛情を持たず、良心を持っていないように見えますが、全くないわけではないのです。
良心は持っているが、適切に使わないので、「サイコパスを半分にした」存在と言われています。
また、サイコパスは、自分にも他人にも愛情を持たない点が異なります。
モラハラ
このような反社会性人格障害や自己愛性人格障害の人とかかわると、人生が狂います。
モラハラを起こしたり、他人をうつ病に追い込む人の多くは、このような障害が原因であるとも考えられています。
被害となるのは、普通に良心を持った、優しい人が多いのです。自分の基準では理解できないので、「自分が悪いのでは」「間違っているのでは」などと悩んでしまうのです。
さいごに
世の中には色々な人がいるので、自分の感覚で理解できない人と無理に分かりあう必要はありません。
自分がうつ病になる前に、できるだけ距離をとって関わらないことが一番です。
専門の精神科医ですら、「治療は極めて困難」と言うのですから、赤の他人の素人に手のおえる相手ではありません。
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