ペインクリニックという言葉を聞いたことはありますか?
クリニックですから医療施設になるわけですが、ペインというのが痛みという意味なので、分かりやすく言うならば痛みを緩和してくれる病院ということになります。
ペインクリニックでは神経ブロック療法や薬物療法など多種多様な方法を用いて有害となる痛みを緩和する治療施設です。
患者さんとなる人がどういう痛みでどういった事で困っているのかを理解してくれて、その人にあった治療法を説明、そしておこなってくれます。
私も痛みが酷くなりいくつかの病院を行き、最終的にそちらで助けて頂いた経験があります。
ペインクリニックへ
私がペインクリニックを初めて訪れた頃は、今ほどその名が一般的に広く知れ渡ってはいなかったと思います。
ある時、腰の痛みを患い病院で検査した結果、椎間板ヘルニアと診断されました。
症状自体はその場で手術の話をされたので、結構酷い方だったかと思います。
その後、手術ではなくとりあえず保存療法を選択して実行していましたが、それなりに少しは楽にはなるもののやはり痛みが取れるということはありませんでした。
何ヶ所か病院を訪ねてみたりしている内にペインクリニックというものを知りました。
初めて聞くその名前に、淡い期待を持ちつつ訊ねてみることにしました。
私の訪れたところは、総合病院の中にあるペインクリニック科というところでしたが、他の科と違いラウンジ的な趣きのあるところでリラックス出来るように工夫されているのだろうと思いました。
先生と初めてお会いして、いつ頃からか、どの部分の痛みなのか、どういう動きが出来るのか出来ないのか等々、生活の中でこの痛みがどれほどの障害になっているかを確認するような問診を受けました。
そして先生が治療手段として提案したのがブロック注射というものでした。
痛みを起こしている元になっている、椎間板の位置にステロイド注射をするというわけです。
ステロイドと聞いてかなり躊躇しました。
その種類にはいくつかあるのでしょうが、イメージとしてはいろんな炎症を抑えるのに使われるため、何かしらの後遺症があるのでは?と思ったからです。
実際、ステロイドというのは一体どういうものなのか?
人間の副腎の皮質という部分から分泌される副腎皮質ステロイドホルモンのことです。
つまり人間が自分で作っているホルモンだということになります。
このホルモンには強力な抗炎症作用と免疫抑制作用というものがあるそうで、医薬品として使用されるステロイド剤というのはこの効力を利用するために人工的に合成され、且つその効果を強めたものです。
とにかく痛みから解放されてしまいたいと思っていた私は、藁にもすがる思いで了承しました。
ステロイド注入のブロック注射はその効果に個人差があり、ほんの数回の注射で良くなる人もいれば、なかなか効果を得られない人とあるようで、残念ながら私は後者の方でした。
ブロック注射の最大の問題点
・・死ぬほど激痛なのです(泣
注射されているのはそれほど長い時間ではないでしょうが、もうその時はもの凄く長い時間のように感じます。
大概の痛みには耐力があると自負していますが、人生でこの痛みを凌いだものに未だ出会っていません。
これが継続治療出来るかどうかの最大のネックだと思います。
しかし、5回目の注射でスッと痛みが消えました。
注意して欲しいのは、痛みが消えたからといって永久に消えるわけではありません。あくまでも痛みが一時的に取り除かれたというのが正解だと思います。
そして、段々とその間隔が大きくなり痛みを感じる時間が少なくなっていくというという事なのではないかと私は理解していました。
その後、痛みの間隔は大きくなり痛みの感覚のある時間もかなり減り、普通の生活の中では特に支障を感じることが無くなりました。
現在は医療の進歩もめざましくレーザー治療も普及してきていますので、ヘルニアを手術で治療される方は増えていると思います。
しかし、ヘルニアに限らず偏頭痛でも何でも、体のどの部分でも感じる痛みを緩和されたいと思っている方はペインクリニックを一度訪ねてみるのも良いかも知れませんね。
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